第8回 接写3 マクロレンズ選び編

【選択検討項目】

最短撮影距離、ワークディスタンス、レンズ構成、最小絞り、フィルター径などありますが重要なのは、最短撮影距離とワークディスタンスです。

マクロレンズは、「標準マクロレンズ」、「中望遠マクロレンズ」、「望遠マクロレンズ」の3種類に分けられます。その違いは焦点距離。一般的に、35mm判の焦点距離で50~60mm前後が標準マクロレンズ、100mm前後が中望遠マクロレンズ、200mm前後が望遠マクロレンズと言われています。

ほかの交換レンズもそうですが、焦点距離が長くなるほど、遠くのものを大きく写せます。また、焦点距離が長くなるほど背景がボケやすくなったり、遠近感が薄まったり、被写体が密集した感じになります。あわせて、開放F値(Fナンバー)の数値が小さいほど、ボケが大きくなります。このあたりまでは、ほかの交換レンズと同じです。

マクロレンズらしいところは、どの製品も最大撮影倍率(=最短距離で撮影したとき、撮像面に写された像の大きさの比率)が等倍(1倍)、または1/2倍になっていること。つまり、焦点距離に関わらず、例えば60mmのマクロレンズでも、200mmのマクロレンズでも写せる大きさは同じになるわけです。そこで何が起きるかというと、被写体までの最短撮影距離(=最大撮影倍率で写せる距離)が、標準マクロレンズ、中望遠マクロレンズ、望遠マクロレンズで全然違ってくるわけです。

最短撮影距離は撮像素子位置(カメラボディにある【Φマーク】)から被写体までの距離ですが、レンズ先端から被写体までの距離をワーキングディスタンスと呼びます。ある被写体を同じ大きさで写す場合、焦点距離が短いレンズはワーキングディスタンスも短く、焦点距離が長いレンズはワーキングディスタンスも長くなります。撮影倍率が同じであっても、遠くにある被写体を大きく写したい場合は、ワーキングディスタンスの長い望遠系のマクロレンズが便利です。一方、被写体との距離をとれない場合や、最大撮影倍率で撮る必要がなく、ある程度大きく撮りたいときなどは、ワーキングディスタンスの短いレンズが便利です。
ニコン AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G
ニコン AF-S DX Micro NIKKOR 85mm f/3.5G ED VR
ニコン AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
ニコン AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
ニコン Ai AF Micro-Nikkor 200mm f/4D IF-ED
ニコン Ai AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D
ニコン Ai Micro-Nikkor 55mm f/2.8S

CANON EF100mm F2.8L マクロ IS USM
CANON EF-S60mm F2.8 マクロ USM
CANON EF100mm F2.8 マクロ USM
CANON EF180mm F3.5L マクロ USM
CANON MP-E65mm F2.8 1-5x マクロフォト

他、シグマ、タムロン などからも販売されています。

弊社では、レンズに関する商品だけでなく映像に関わる様々な商品を取り扱っております。 下記リンク先をご覧いただきご興味のある商品があれば何卒ご相談ください。